第1章 · 基礎から
からだを知る
猫の臓器は協力して働きます。六つの視点から役割を知り、押さえたり無理に調べたりせずに、日常の変化を観察しましょう。
資料確認日 ·
猫と暮らす人のための入門ガイドです。診断、投薬、個別のケアは獣医師に相談してください。
すぐに受診したいサイン01 · 歯 · 歯ぐき · 舌
口と歯
歯は食べ物をとらえて切り、舌は食事や飲水、毛づくろいを助けます。
成猫の歯は通常30本。多くの部分が歯ぐきの下に隠れ、家で見ただけでは病気を除外できません。詳しい評価には麻酔下での検査や歯科レントゲンが必要な場合があります。
観察すること
かみ方、食べこぼし、よだれ、新しい口臭に注目。口が痛くても食べ続ける猫はいます。
小さなお世話
猫用歯みがき剤で少しずつ歯みがきに慣らしましょう。口が痛そうなら、先に獣医師へ。
参考資料Merck Veterinary Manual: Physical Description of CatsCornell Feline Health Center: Feline Dental Disease
02 · 気道 · 肺 · 心臓
心臓と呼吸
肺は酸素と二酸化炭素を交換し、心臓は血液を循環させて全身に酸素を届けます。
空気は気管と枝分かれした気道を通って肺へ。呼吸の問題には肺、心臓などさまざまな原因があります。せきを単に毛玉を吐こうとしているだけと決めつけないでください。
観察すること
休んでいる時や眠っている時の呼吸を観察し、新しい息苦しさ、せき、続く変化に注意を。
小さなお世話
たばこの煙や刺激のあるスプレーを避けましょう。口を開けた呼吸や苦しい呼吸は救急受診を。
参考資料Merck Veterinary Manual: Introduction to Lung and Airway Disorders of CatsCornell Feline Health Center: Dyspnea (Difficulty Breathing)
03 · 胃 · 腸 · 肝臓 · 膵臓
消化と栄養
消化管は食べ物を分解して栄養を吸収し、肝臓と膵臓が消化や栄養の代謝を助けます。
食べ物は口、食道、胃、腸を通ります。肝臓は胆汁を、膵臓は消化酵素やインスリンなどのホルモンを作ります。猫にはタウリンなども必要で、肉だけでは栄養がそろいません。
観察すること
食欲、嘔吐、便、体重の推移を見ましょう。繰り返す嘔吐は通常の毛づくろいの一部ではありません。
小さなお世話
成長段階に合う総合栄養食を選び、切り替えは徐々に。新鮮な水をいつでも飲めるように。
参考資料Merck Veterinary Manual: Introduction to Digestive Disorders of CatsCornell Feline Health Center: Feeding Your Cat
04 · 腎臓 · 尿管 · 膀胱 · 尿道
腎臓と泌尿器
腎臓は血液をろ過し水分や老廃物を調整。尿は尿管から膀胱へ進み、尿道から排出されます。
腎臓は血圧や赤血球の産生にも関わります。腎臓病と下部尿路の問題は別のもの。尿量が増える場合と尿が出にくい場合では、必要な検査も異なります。
観察すること
飲水、尿のかたまり、トイレの回数に注目。力んでも尿がほとんど出ない場合は緊急です。
小さなお世話
新鮮な水と清潔で入りやすいトイレを。尿を減らすために水を制限しないでください。
参考資料Merck Veterinary Manual: The Urinary System of CatsCornell Feline Health Center: Chronic Kidney DiseaseCornell Feline Health Center: Feline Lower Urinary Tract Disease
05 · 骨 · 関節 · 筋肉
骨と運動
骨格がからだを支え、関節と筋肉が歩く、登る、跳ぶ動きを可能にします。
痛みは足を引きずるより先に、行動の変化として現れることがあります。静かになった高齢猫にも痛みの評価が必要かもしれません。診療とあわせ、低い段差や食水、トイレへの行きやすさを整えます。
観察すること
跳ぶ前のためらい、こわばり、毛づくろいの減少、休む場所の変化に注目しましょう。
小さなお世話
滑りにくい通路や行きやすい寝床を用意し、猫が選べる短い遊びの時間を。
06 · 皮膚 · 被毛 · ひげ · 耳
皮膚と感覚
皮膚は保護の壁。毛は体温調節を助け、ひげなどの感覚器は周りの情報を受け取ります。
毛のケアは新しいしこりや痛がる部位に気づく機会でもあります。綿棒を耳の奥へ入れたり犬用ノミ薬を使ったりしないでください。被毛の変化には皮膚病、痛み、他の病気が関係することも。
観察すること
脱毛、頻繁にかく動作、なめすぎ、分泌物、頭を振る動きなど、急な変化に注意を。
小さなお世話
やさしくブラッシングし、ひげは切らずに。猫に適した寄生虫予防を獣医師と相談しましょう。
参考資料Merck Veterinary Manual: Structure of the Skin in CatsMerck Veterinary Manual: Physical Description of CatsMerck Veterinary Manual: Routine Health Care of CatsCornell Feline Health Center: Poisons
PURRJUNG · 参考資料
参考資料と、このガイドでわからないこと
獣医療機関の公開資料をもとに独自にまとめた入門ガイドです。参考資料は近くの記述を支えるもので、各機関による推薦や獣医師による本ガイドの監修を意味しません。
資料確認日 · · 英語の資料
- 01Merck Veterinary ManualPhysical Description of Cats
- 02Merck Veterinary ManualIntroduction to Digestive Disorders of Cats
- 03Merck Veterinary ManualIntroduction to Lung and Airway Disorders of Cats
- 04Merck Veterinary ManualThe Urinary System of Cats
- 05Merck Veterinary ManualStructure of the Skin in Cats
- 06Merck Veterinary ManualRoutine Health Care of Cats
- 07Cornell Feline Health CenterFeeding Your Cat
- 08Cornell Feline Health CenterFeline Dental Disease
- 09Cornell Feline Health CenterFeline Lower Urinary Tract Disease
- 10Cornell Feline Health CenterChronic Kidney Disease
- 11Cornell Feline Health CenterVomiting
- 12Cornell Feline Health CenterDyspnea (Difficulty Breathing)
- 13Cornell Feline Health CenterFeline Asthma: A Risky Business for Many Cats
- 14Cornell Feline Health CenterFeline Diabetes
- 15Cornell Feline Health CenterPoisons
- 16Merck Veterinary ManualEvaluation and Initial Treatment of Dog and Cat Emergencies
- 17Cornell Feline Health CenterIs Your Cat Slowing Down?